11月知財ビジネス研究会その4

タイトル:【研究会報告④】フリーランス新法で変わる!契約書と「知的財産権」の新しいルール

こんにちは、行政書士の中津川 浩淳です。

前回(第3回)の記事では、11月29日の「知財ビジネス研究会」で取り上げた、写真撮影にまつわる「職務著作」の事例についてご紹介しました。 今回はその続きとして、研究会でも話題になった「フリーランス新法」と、知的財産権の切っても切れない関係についてお話しします。

新しい法律ができ、企業とフリーランス(個人事業主)との取引ルールが少し変わりました。 「知財」の視点から特に気をつけておきたいポイントを、シンプルに整理してみましょう。

■1. 口約束はNG!取引条件を「書面」で渡そう

令和6年11月に施行された「フリーランス新法」。 この法律の大きなポイントの一つが、発注事業者に対する「取引条件の明示義務」です。

これまでは電話や口頭で済ませていたお仕事も、これからは「どのような業務を」「いくらで」「いつまでに」お願いするかを、書面(またはメールやSNS等)ではっきりと伝える必要があります。

■2. 「知的財産権」の行方も明確に

ここで忘れがちなのが、「作ったものに対する権利(知的財産権)」をどうするか、という点です。 フリーランス新法では、明示すべき条件の中に「給付の内容」が含まれています。

デザイン、記事、プログラム、写真などの作成を依頼する場合、そこには必ず著作権などの権利が発生します。トラブルを防ぐためにも、発注時には以下の点をクリアにしておくことが大切です。

  • 権利はどちらが持つか?(著作権を譲渡するのか、フリーランスに残るのか)
  • どう使っていいか?(譲渡しない場合、利用できる範囲や期間は?)
  • 著作者人格権はどうするか?(氏名表示の有無や、内容の修正が可能かなど)

■3. 「安すぎる報酬」は違法の可能性も?(買いたたきの禁止)

そしてもう一つ、非常に重要なのが「報酬(料金)の決め方」です。 フリーランス新法では、通常支払われる対価に比べて著しく低い報酬を不当に定めることを「買いたたき」として禁止しています。

実はこの「報酬」には、作業代だけでなく「知的財産権(著作権など)の譲渡・許諾料」も含まれていると考えなければなりません。

例えば、著作権をすべて譲り受ける契約なのに、その対価を考慮せず、作業費だけの安価な金額を一方的に決めてしまうと、「買いたたき」とみなされるおそれがあります。 権利を譲ってもらうのであれば、その価値に見合った対価を上乗せして金額を設定するか、双方が納得するまで十分に協議することが求められます。

■4. ルールを守らないとどうなる?

「ちょっとくらい大丈夫だろう」とルールを無視していると、公正取引委員会や中小企業庁などから立入検査報告命令を受けることがあります。

違反が悪質な場合や、改善命令に従わない場合は、以下のような厳しい措置が取られる可能性があります。

  • 社名の公表:法律違反をした企業として名前が公表され、社会的信用を失うリスクがあります。
  • 50万円以下の罰金:命令違反や虚偽報告などに対しては、罰則(罰金)が科される場合があります。

■おわりに:お互いが納得できる契約を

「契約書を作る」というと難しく感じるかもしれませんが、要は「お互いの認識のズレをなくす」ための作業です。

  • 権利はどちらのものか?
  • その権利代は報酬に含まれているか?

この2点をはっきりさせておくことで、発注側も受注側も安心して仕事に取り組むことができます。 「今の発注書、法的に大丈夫かな?」「知財の条項はどう書けばいい?」などのご不安があれば、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。

生年月日 1963年(昭和38年)4月8日 略歴 浜松市出身 静岡大学卒業 趣味・特技 パソコン・AI(人工知能):新しい技術への探究心が強く、いわゆるオタク気質な一面があります。 自動車の運転やオートバイでのツーリングが好きです。 愛車:バーグマン200、GSX250R テニス 旅行:特に京都への旅行が多く、歴史や文化に親しんでいます。

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